死
何者でもない僕を君は笑うだろうか?
何かになろうとする僕を君は笑うだろうか?
何かになれば君は笑わないだろうか?
どんな道を選べば
幸せな人生と思えるだろう。
自分を誇ることが出来るだろう。
失うことを悔いることが無いのだろう。
失いたく無い。
何もかも。
未来は怖い。
いつかすべてを失う日が来ると知っているから。そして、その日が来る前にたくさんのものを失うと知っているから。
いつか来るその日を知ったのは
中学1年生の初夏。
あれから11年と7ヶ月が過ぎた。
自分が守りたいものはあの日から増える一方だ。失いたくないものは生きるたびに増えていく。それと同時に、1つまた1つと失ったものも増えていく。
すべて失うまでにあと何回
これを繰り返せば良いのだろう。
こんなことを考えていると
ONE PIECEのジンベエの言葉が頭に浮かんでくる。
「失ったものばかり数えるな。お前にまだ残っているものは何だ?」
と。
答えはルフィの返答と同じだ。
物語はいつも
自分の心を軽くしてくれる。
そんな物語を
すべてを失うその日までに描きたい。
そしたら笑うなよ
未来の自分よ。